コーヒー文化の原点と言うべきエチオピアの「カリオモン」についての文章を読んでいたら、粉を煮出して飲むコーヒー文化に興味を持った。コーヒーは、元々、このように砕いたコーヒー豆の粉を水の中に入れて煮出して飲んでいたのだ。現在のように紙や布で濾して飲む方法は、ずうっと後になってからヨーロッパから始まったものである。この煮出して飲む方法は、オスマン帝国の拡大によって中近東を中心に広がり、現在でもイスラム圏やトルコでは正統なコーヒーの飲み方である。
そこで、僕もやって見たくなり、トルコ製の古い煮出し用の鍋(ジェズベ)を入手した。これは銅と真鍮で出来ていて、表面と柄の部分にアラビア風の模様が入っている。なかなか雰囲気のあるものだ。早速、これでコーヒー作って飲んで見たくなった。どうせなら本格的な専用のコーヒー豆が欲しくなり、先週アマゾンに注文した。それが、今日、なんとトルコから僕の山小屋まで直送してきて届いた。梱包箱には、初めて見るトルコ語の文字が印刷されている。トルコの絵葉書までオマケでついてきた。改めて、現代のインターネットと郵便システムの便利さに感激した。
鍋(ジェズベ)に水と細かいコーヒー粉、若干の砂糖を入れて火にかける。煮立ったところで泡をすくいカップに入れる。再度、火にかけ煮立ったら出来上がりだ。少しの時間、そのままにして粉が底に沈殿したら、上澄みをそっと飲む。・・・ それが、意外と美味しい! くせになりそうだ。この味をしっかり覚えて、今度は自分で焙煎してみようと思っている。
そう、トルコでは、飲み終わったカップの底に溜まったコーヒー粉が描く模様から「占い」をする。次は、この手法を勉強して「占い」をやってみよう(笑)。僕のコーヒー好きも、そこまで行きそうだ(笑)。