夏の星空観察会

朝から蒸し暑くて雲の多い天気。こんな日に星空観察など出来るのだろうかと危ぶんでいたが、夕方から晴れ間も見えて、無事に、柿岡の『カフェぽうざ』で「最新のデジタル技術で夏の星雲を観る」会が開催された。今回はプレオープンであったが、これから季節毎にテーマを決めてシリーズで開くそうだ。すごく楽しみである。

今回は最新のデジタル技術を駆使した星雲の画像を見せてもらった。いま、この瞬間の光を野外に置かれた望遠鏡が捉えて、Wi-Fiで室内に送り込んで大画面のスクリーンに映し出す。こと座のリング星雲や一角獣座のコーン星雲などが、くっきりと鮮やかに映し出された。かすかに赤や青色を帯びた星々が美しい。それらが何千何百万光年先の彼方から庭先の望遠鏡に届いているかと思うと、つい日常を忘れて「時間」や「空間」とは何なのかと考えしまう。また、望遠鏡を向けて星雲を見つけるのもソフトウエアが自動的に行う。画像の補正処理も自動で行う。星が見たいが、高価な望遠鏡など手が出ないし難しい操作など出来ないと思っていた僕にとっては、衝撃的なほどの「技術進化」だった。

八郷は周囲を山で囲まれ、観測を邪魔する都市の光が少ない。しかも、『カフェぽうざ』は、その中央の丘陵の上にある。天体を観察するのには最適な場所である。さらに、カフェのマスターは研究熱心であり、システムや技術に詳しい。こんな好条件が揃っているから実現できたのだ。

美味しい飲み物を片手に、はるか彼方の宇宙に想いを馳せる。これはかなり贅沢な時間の過ごし方に違いない。ぜひ、本番開催の際には参加を!

霞ヶ浦のハス田

青空に白い雲。強い陽射し。夏らしい日だ。こんな日は海か湖が見たくなる。霞ヶ浦のハス田も、もう花を咲かせているだろうか。そこで、昼食後、勇んで行ったが、いざ写真を撮ろうとしたら、メモリーカードを抜き取ったまま忘れたことに気が付いた。仕方ないので、スマホで写した。午後だったせいか閉じている花が多い。また、後日、午前中に来て撮影することにした。

 この霞ヶ浦周辺のハス田の風景は壮観である。見渡す限り、濃緑のハスの葉が広がっている。風が吹くと、大きな葉が翻り、裏の白さが目立つ。葉の波の間から、ところどころ花が首を出している。白いのが大部分だが、中にはピンクがかったもの、濃いピンクなどもある、


 おそらく、この光景は、他の何処に行っても見られないだろう。是非、118号線の「レンコン街道」を走って、この世の「極楽浄土ドライブ」を楽しんでいただきたい(笑)。


夏の農家

旨い昼食は食べたし、ガソリンも入れた。夏の鋭い陽射しが照りつけている。このまま、小屋に戻るのは惜しい。そこで、車を東に向けて、茨城県の東部を走った。この辺りは微高地の丘と低地が交互に複雑に繰り返されている。丘の縁に沿って集落が点在していて、家の上は林や畑になっている。家の前の低地には田んぼが広がる。そして、丘と低地を縫うようにして道路が走っている。

小美玉市の鶴田付近で、高台に真っ白な壁を巡らした屋敷を見つけた。門につながる斜面の緑が美しい。道脇の神社に車を止めて写真を撮らせてもらった。土手の赤いカンナの花と家の前の田んぼの緑が真夏の田舎を感じさせる。茨城の田舎は美しい。

夏の一日

今日は『BookCafe えんじゅ』のコーヒー当番だったが、一日中、誰も来なかった。縁側のテーブルで、一人、コーヒーを見ながら本を読んだり、居眠りして過ごした。前の田んぼを真夏の強い日差しが照りつけている。でも、開け放たれた座敷は山からの風が通り抜けて涼しい。時折、風鈴が鳴る。庭先の「えんじゅ」の青葉がそよぐ。遠くの空に目をやると、夏雲がモクモクと沸き立っていた。

なんだか、子供の頃の「夏休み」のような一日だった。

ある山荘にて

昨日は、雨上がりの空に晴れ間がのぞいく天気。筑波山から爽やかな風が吹き降ろす。山麓の山荘で、お茶と和菓子をご馳走になりながら楽しく会話が弾む・・・。ここは、八郷でも特別な場所だ!

ヤマユリが咲いた

 昨日まで蕾だったヤマユリが、今朝見たら2つも咲いていた。辺りには、甘い香りが漂っている。頭が重そうなので、竹の支柱を立ててやった。
 毎年、この斜面とお隣の杉林には、たくさんのヤマユリが咲く。ヤマユリ泥棒はイノシシと人だが、さすがにイノシシはこんなところまで出現しない。問題は人である。これまでも何度も盗まれた。自宅に植えようというのか、球根を食べようとするのかわからない。お隣のおじいちゃんと協定を結んで、お互いに不審者を見かけたら声をかけることにした。しかし、いまでは、すでにおじいちゃんは亡くなってしまい、僕だけが見張っている。ここしばらくの間、気が抜けない。

 昨年だったか、挙動の怪しい人物がいたので、声をかけたら泥棒ではなくカラオケのバック用の映像を撮影しているという。それならOKだ。今頃、どこかのカラオケボックスで、演歌の背景になっているだろう。

 しかし、「日本の里山は本当に素晴らしい!」とつくづく思う。世界を見渡しても、身近なところに、しかも自然で、これほど見事な美しい花が咲いている国はそうないだろう。驚くべきことだ!

ミニトマト

朝起きると、ジョウロに水を入れて、僕の「農場」に行く。農場と言っても畑ではない。大き目の植木鉢にミニトマトとナスが植わっているだけだ。以前は、ちゃんとした畑を作っていたが、無精な僕はすぐに夏草に負けてしまって、ろくに収穫できない。そこで、今年は目が届いて草取りが楽なコンテナにしたのだ。成功だった!次から次へとトマトが収穫できる。赤く実ったのを、もいでは口に放り込む。甘酸っぱい汁が口の中に広がる。新鮮な野菜の味がする。まだ、早朝の冷気を宿している。極小さな幸福感を味わう。

豪華なコーヒーカップで

 筑波山のトレッキングの帰り、喉が乾いたので珈琲が飲みたくなった。そこで、久しぶりに桜川市の古民家カフェ『一期一会』に寄った。ここでは、土・日曜に限って、マスターが飛び切り上等なカップで、東ティモールの豆を淹れてくれる。


 今日のカップは、オールド・ノリタケのアンティークカップである。絵柄はひとつひとつが手書きで、それ自体が芸術作品である。買うとなるとウン万円はするだろう。中身の東ティモールのコーヒーも素晴らしい。花の香りとほのかな甘み、まろやかな柑橘系の酸味が調和している。ここでコーヒーを飲むと、美しい庭園を眺めながら、美味しいコーヒーを飲んだ後も美しいカップを鑑賞する楽しみが残っている。贅沢な時間を過ごせる。

 それで、値段は一杯200円! あまりにも意外な値段なので聞いたら、支援している東ティモールの労働者の1日分の賃金と同じにしているという。このカップとのアンバランスには驚く。僕は、色々なカフェを巡っているが、こんなカフェは他にない。ぜひ、訪れてみたらいい。ただし、カップは落とさないように(笑)

筑波山の中腹を歩く

 筑波山の中腹を北から東にかけて歩いた。心配していた天気は、時々日差しが射す雲空で暑くもなく、絶好のトレッキング日和になった。木々の間を抜けて吹く風が爽やかだ。

 春の花は終わりかけて、秋の花にはまだ早い。でも、サルナシやキブシ、エゴやアブラチャン、ヤブデマリなどの木ノ実はだいぶ膨らんできた。この時期、深い緑の中で、ひときわ目立って咲いていたのは、オカトラノの白い花と薄いピンクのチダケサシだった。タマアジサイの真ん丸の蕾が可愛い。

サルナシ
チダケサシ
タマアジサイ
オカトラノオ

ノカンゾウを探して

 知人がノカンゾウの写真が欲しいというので、八郷を探したが、みなヤブカンゾウばかりで見つからない。笠間に心当たりの場所があったので行ってみたら、太陽光発電になっていた。ガッカリして戻る途中、「もしかして・・・」と思って、友部の『北山公園』に行った。この公園は四方を山に囲まれていて自然度が高い。水草の繁茂する大小の池もある。僕の大好きな公園だ。推理は的中した!ノカンゾウは公園の湿地脇の土手に咲いていた。深い緑の木立や湿原の草原を背にして、鮮やかなオレンジ色の花がスクッと立って咲いていた。

 ノカンゾウとヤブカンゾウの違いはすぐ分かる。ヤブカンゾウは花弁が八重だ。どうした訳か、近頃見かけるのは、ヤブカンゾウばかりである。ノカンゾウは、稀に山地の少し湿り気のあるところでみかける。僕は、山の凛とした空気を身にまとったノカンゾウの方が好きだ。

ノカンゾウ(北山公園 220708)
北山公園

合歓の花

 車で走っていると、いたるところでネムノキの花が咲いているのを見る。僕は、この花を見ると、つい絶世の美女を連想してしまう。これまで、この花の淡紅色した繊細な雄しべが、女性がお化粧に使う「パフ」に似ているからだろうと思っていた。ところが最近になって、「出典」が判った。はるか昔に読んだ松尾芭蕉の『奥の細道』に出ていたのだ。

 芭蕉は、このネムノキの花を 「象潟や 雨に西施(せいし)が ねぶの花」と詠んでいる。この西施とは、中国、春秋時代の越の美女である。呉に敗れた越王勾践(こうせん)から呉王夫差に献上され、寵愛 を受けた。夫差が彼女の美しさにおぼれている間に、呉は越に滅ぼされた。中国四大美女の一人である。

 芭蕉の力は凄い! 梅雨に濡れそぼって咲くネムノキの花を、艶めかしくナヨナヨとした美女に見立てて、ずうっと長い間、僕に思い込ませてきたのだから。

 花におぼれて、交通事故を起こさないように気を引き締めなければ!(笑)

ネムノキ(長沢 220705)

こんこんギャラリーにて

 僕の小屋にはクーラーが無い。そこで、現在「六つのひきだし展」をやっている八郷のこんこんギャラリーに涼みを兼ねて行った。いろいろ楽しいものがあったが、野口喜広さんが制作したコロっと丸い小さなオカリナを買ってきた。猫のピーに聞かせたら、どんな反応するかが楽しみだった。予想通り、オカリナの音に合わせて、甘えるような声を出して近寄って来た。大成功だ!いつか上手になったら、曲に合わせて歌ってくれるかな?

 さすが、八郷である。階段の脇に「馬はつながないで下さい」との看板が下がっていた。八郷では馬に乗って出かけるのは日常である(ウソ)。