朝から蒸し暑くて雲の多い天気。こんな日に星空観察など出来るのだろうかと危ぶんでいたが、夕方から晴れ間も見えて、無事に、柿岡の『カフェぽうざ』で「最新のデジタル技術で夏の星雲を観る」会が開催された。今回はプレオープンであったが、これから季節毎にテーマを決めてシリーズで開くそうだ。すごく楽しみである。
今回は最新のデジタル技術を駆使した星雲の画像を見せてもらった。いま、この瞬間の光を野外に置かれた望遠鏡が捉えて、Wi-Fiで室内に送り込んで大画面のスクリーンに映し出す。こと座のリング星雲や一角獣座のコーン星雲などが、くっきりと鮮やかに映し出された。かすかに赤や青色を帯びた星々が美しい。それらが何千何百万光年先の彼方から庭先の望遠鏡に届いているかと思うと、つい日常を忘れて「時間」や「空間」とは何なのかと考えしまう。また、望遠鏡を向けて星雲を見つけるのもソフトウエアが自動的に行う。画像の補正処理も自動で行う。星が見たいが、高価な望遠鏡など手が出ないし難しい操作など出来ないと思っていた僕にとっては、衝撃的なほどの「技術進化」だった。
八郷は周囲を山で囲まれ、観測を邪魔する都市の光が少ない。しかも、『カフェぽうざ』は、その中央の丘陵の上にある。天体を観察するのには最適な場所である。さらに、カフェのマスターは研究熱心であり、システムや技術に詳しい。こんな好条件が揃っているから実現できたのだ。
美味しい飲み物を片手に、はるか彼方の宇宙に想いを馳せる。これはかなり贅沢な時間の過ごし方に違いない。ぜひ、本番開催の際には参加を!